2008年04月11日 (金曜日)

日々 とある女子高生の話

この話引っ張ろうかな
 

前川麻子という作家さんがいる。
元々は舞台役者で、まあ、いろんなことなされてて、
最近は小説を書いていらっしゃる。

そんな彼女が書いた戯曲がある。
その戯曲を演じた高校生たちがいた。

三人の女子中学生とひとりの男子中学生のお話。

イチ子は、女の子が好きな女の子。
ニ子は、せんせいが好きな女の子。
サン子は、ダメ男に振り回され、彼氏の友達と寝てしまった女の子
そして、天使のように純粋な目で何もかも包み込むようなあったかい男の子、シローは
自分のことが好きになれずにいる。

その4人が堂々巡りの一方通行な恋をする。

何もかもに絶望した女の子たちは、
「ごきげんよう」とにこやかに挨拶をし、キスを交わしあったあと、

飛び降りる。

待ち合わせ場所には一人立ち尽くす男の子。
背後には楽しそうな遊園地。

 
演者の4人はその後、不思議と役に引っ張られてしまう。
ニ子とサン子は、芝居とリアルがごっちゃになってしまった。
シローには、とってもつらい出来事が起こった。

サン子は、もう、芝居を続けるのは無理だと悟る。
こんなに役に入ったあと抜けないなんて。

どろどろの環境に救いの手を差し伸べたかのような
純粋無垢なシローの手は
救い上げる力を持ってはいなかった。

サン子が実際に問題を起こしたのは友達の彼氏だった。
女子高生は、勇気がないから、無理矢理泥酔してから尋ねる。
「私のこれは、恋なのか、恋じゃないのか。」

──その時は、好きだったよ。

たぶんそれが世の真理。

彼女はそれ以来、人の気持ちを信じない。
だって、男の人って都合良く好きになったり出来るんだもん。
真に受けたらばかみたいだから、愛なんかいらない、と。
 

そして15年経った。
 

そんな彼女も大人になった今では、
愛を真に受けたり、家庭を持ちたいと思うようになったそうだよ。

00:06 [カテゴリ: 日々] [ BBS ]
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